しばらく”余韻”で其処か視線が動かせなくて。
…逢魔の魅せた、幻ではないか。








「アスラン・ザラ様でいらっしゃいますか?」





「え?あぁ…はい」





「お初に御目にかかります、『華桜閣』責任者を賜っておりますアデスと申します」



『ザラ家の嫡男』への挨拶。



「アスラン・ザラです。父は少し遅れて来ます」


『ザラ家の嫡男』としての挨拶。


「ええ。ですから御子息にお先に”見せて”おくように、と。ささ、中へ」












煌びやかな内装。

吹き抜けの広い階段。

艶やかな着物姿の娼たちが”客”を伴って部屋へ消えていく。








「此方から娼達が視得るようになっております。どれも上等でございますよ」




そこは顔見世場と呼ばれ、まだ今夜"客"の付いてない者たちが"客待ち"をしていた。














頷きも相槌もせずにただあの色だけを探した











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