「今晩和、イザーク。この間は…ごめん」 「別に…俺は何もしていない」 「よく憶えてないから…何か迷惑かけてない?」 「…憶えてない?」 「途切れ途切れというか…曖昧かな」 「そう…か」 「イザーク?もしかして俺、何か…」 「いや…何でもない…何も」 「・・・・・・何か、したんだね」 「…何も、無かった」 「嘘だ!なら― なら何故今日は一度も此方を見ない!?」 「俺は何も聞いてない!!何も無かったんだ!!!」 「…それは聞きたくなかったことなんだ?」 「違う!」 「聞かなかったことにしたい言葉だったんだ?」 「…違う違う違う!!!」 何も聞いていないのだと繰り返す度に イザークの銀糸がゆらめき 俯き見えぬ目元から落ちた雫が畳を濡らす 何も聞かなければ 今までのまま イラレタノニ― (そう言いたいんだね、イザークは) つまり自分が彼に言った言葉は 告げたのは 今のアスランの翡翠の眸には蒼眼の中、拒絶の色しか読み取れず ただ後悔と 抑え切れなかった想いだけが空回る 「…わかったよ」 加速する程に守りたいと願ってた前へ 次へ
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