「イザ…

「結婚、するんだろう?」

「!」

「婚約者が居るのなんて当たり前だ…分かってた」

「…イザーク!!」


視線を合わせないまま淡々と綴られる言葉を遮るようにアスランは声を荒げた。









「…結婚はね、相手だって確かに昔から決まってた。でも、俺も彼女もちゃんと決めてるんだ」




「…?」




「お互いに、想う相手と一緒になろうと。だから…俺の一緒に居たい人はイザークだから・・・・・・



解消、するつもりなんだ」












「な…に、馬鹿なことを…」


「…何故!馬鹿な事なんかじゃない!!」


「…っ馬鹿だ!馬鹿過ぎる!!!!お前は自分の身分を、オレがどういう立場か、解ってるか!!??」



襟首を掴み、アスランに怒鳴りつけるイザークの眸は泣きそうな色しか無く、
手は微かに震えていて



対するアスランも泣きそうに眉を顰めた。





「それがどんなに難しいかなんて俺だって解ってる!それでも、イザーク以外考えられな
いんだ…!!!」






「…願って如何にかなるものなんて、極僅かだ…」




イザークの手から、全身から力が抜け、その場にぺたりと座り込む。




「…一緒になんて…なれる筈…」




力無くこぼれた言葉。
俯いたイザークの前にひざまずき、震える肩を抱きながらアスランは諭すように静かに語り掛けた。



「…逃げよう?」


「…!!?」


「説得しても無理だったらさ、一緒に行こうよ。…全部捨てて、吉野に還ろう?」




アスランの言葉に弾かれたように顔を上げたイザークは眸に困惑の色を湛えながら勢い良く首を横に振った。



「‥‥‥それこそ馬鹿だ!ザラの跡取りが、逃げるなんて…捨てるなんて…!!」









「…贅沢な答えと思うかもしれないけど、家名なんてどうでもいい。
イザークさえ一緒に居てくれるなら」








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